加子母木匠塾のブログです。平成7年から当時の加子母村を拠点に、森林や林業と深い関わりのある地域で木造建築をテーマに、自然や地域社会の中に溶け込みながら、今までに延べ1000人以上の大学生が加子母で木造建築に真剣に向き合っています。


by 加子母木匠塾

東洋大学 製作物について

本工期終了後初回のブログは東洋大学3年の宇野が担当させて頂きます。

8月27日の閉校式で本工期を終え、全チーム無事に竣工報告を聞く事ができました。今回のブログでは東洋チームの製作物の竣工報告をさせて頂きます。

東洋チームが製作させて頂いた加子母のお祭で使われる「櫓」は無事に閉校式の直前に竣工する事ができました。
今回製作させて頂いた櫓は何度も組立と分解を繰り返されるものなので末永く使って頂けるように構造体に一切金物を使用しない伝統構法を使って製作させて頂きました。

苦戦を強いられた長ホゾの加工
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とても精度が必要な加工を求められているため、メンバー一人一人がとても真剣に加工に取り組む姿を見る事ができました。

櫓が組み上がる様子。
はじめに地面に並べられた部材。
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南北方向の立ち上げ
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床板、軒、妻梁の設置
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屋根を取り付けて竣工!
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閉校式では今回製作させて頂いた櫓を使って盆踊りをしました。

盆踊りでは木匠塾の参加生のほぼ全員が東洋チームの製作した櫓を囲んで踊っている姿を見て、自分達が作ったものが実際に使用されているという実感を目の前で得られたということは東洋チームとして大きな経験になりました。

東洋チームは本工期の2週間ずっと加工場で作業をしていました。来る日も来る日も墨付け、加工、防腐剤、微調整の繰り返しの毎日であり、充実しつつもとても辛い日々を送ったと思われます。
しかし、その経験があったからこそ実際に櫓を囲んで踊っている姿がとても感動的でした。

完成した櫓の前で浴衣で集合写真。
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今年の製作物にご協力して頂いた皆様、そして、盆踊りに参加して頂いた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

来年度も新しいチームとなって東洋チームは木匠塾に参加させて頂くので今後も東洋チームを、加子母木匠塾をよろしくお願いします。

by kashimokusho | 2016-08-29 08:37 | 2016年度